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2011年6月 4日 (土)

米国債の格付けが下がる危険性が増えている

5月31日、ムーディーズが日本国債の格付けを「Aa2」から下げる方向で見直すと発表しました。
東日本大震災後の福島第一原発事故による原発停止の動きは全国的に広がり、電力不足は東京電力管内だけでなく、日本全国に広がってきました。
こんな状態では経済はよくなるわけはなく、不景気が深刻化し、大量失業も避けられません。
日本政府は、カネをばらまいて一息つけるでしょうが、経済の悪化を遅らせる程度しか効果はないでしょう。

日本がこんな有様ですから、アメリカは景気がいいかというとそうではなく、日本からのマネーの流れが東日本大震災で止まり、逆流しているため、アメリカは金欠状態となっています。
アメリカを日本が支えられなくなり、日本国債の格付けが下がると、アメリカ国債の格付けも連動して下げないといけない日が近づいてきています。

アメリカ国債の格付けは「Aaa(トリプルA)」ですが、これが格下げとなると、現在の資本主義体制を大きく揺さぶられる事件となり、大恐慌へと発展するのは避けられません。
それは困るので、なんとか先延ばしを図りたいところです。
そうなると、アメリカの公共事業である「戦争」を起こそうという気運が高まります。

オバマ大統領は、米軍をイラクやアフガンから撤退させ、本国に戻ろうとしていますが、そうなると困るのが四面楚歌になるイスラエルです。
エジプトをはじめとして北アフリカで革命が成功し、政権交代が行われましたが、依然、経済はよくならず、新政権に対する批判が高まっています。
足元が脆弱なので、とりあえず批判の目を外にそらしたいという誘惑にかられます。
日本は原発事故に関心が集まっていますが、世界は「第三次世界大戦前夜」ではないかと恐怖にかられています。
仮に、中東戦争が始まったら、日本に石油が入ってこなくなります。さて、どうしましょうか? という話すらできないのが、短期的欲望にしか感心が集まらない日本の現状です。

※久々に「水素文明への転換」の更新をいたしました。

2011/06/04 橘みゆき 拝

米国債格付け、引き下げの可能性…ムーディーズ
2011年06月03日(金)17時28分 読売新聞配信

 【ニューヨーク=小谷野太郎】米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは2日、米政府の債務の法定上限引き上げについて、数週間以内に進展がなければ、米国債の格付けを最上位の「Aaa」から引き下げる方向で見直すと発表した。

 可能性は極めて低いとしつつ、「短期的なデフォルト(債務不履行)の危険が高まっている」と指摘している。

 米連邦政府の総債務残高は、5月16日に現行の法定上限(14兆2940億ドル)に達したが、米議会の与野党の協議が難航し、上限引き上げに合意できていない。 ムーディーズは「格付けの見通しは債務削減に関する交渉の結果次第」としている。

日本国債格付け、ムーディーズが引き下げへ
2011年06月03日(金)17時28分 読売新聞配信

米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは31日、日本国債の格付けを、現在の「Aa2」(21段階のうち上から3番目)から引き下げる方向で見直すと発表した。

 今後、政府の税制改革案などを見極め、3か月程度かけて格下げの是非を判断する。

 ムーディーズは、東日本大震災に伴う日本経済の成長見通しの悪化と、緩慢な政策対応によって、巨額の債務を削減する計画が進んでいないことを挙げている。同社は、「日本国債の発行が困難になるような危機的状況が短期や中期的に発生するとは考えにくい」とした上で、「これから引き下げに向けた具体的作業を進める。国内の銀行などの格付けも変わる可能性がある」と指摘している。

 ムーディーズは2月22日、日本国債の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ(弱含み)」に変更していた。

 

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