為替介入失敗!1ドル81円台後半
本ブログ(水素文明への転換)では、為替相場の動向について、日銀が為替介入する前から、どんどん円高が進んで、菅内閣は権力闘争ばかりして、適切に対応できないと書いてきた。
『急速に進む円高株安』 (2010/09/15)、
『為替介入は失敗するだろう』 (2010/09/16)、
『希望的楽観論に頼るべからず』 (2010/09/19)、
『ワタナベ夫人はなぜ負けるのか』 (2010/09/22)
9月16日行った為替介入により、82円台後半から85円台後半に戻したものの、9月末の中間決算対策であったため、10月になると、再び15年ぶりの円高水準をめざしている。
下手に為替介入をして、お化粧決算をしたために、来年3月末は、より一層、円高が進み、輸出企業にとって、さらに血を流す結果となるだろう。
野田財務大臣も罪な人である。82円が防衛ラインだと言ったばかりに、83円前後でロングしてしまったワタナベ夫人が続出してしまった。
わたしは9月15日のコラムで言った。『死にたくなければ相場から離れろ』と。
投資の最終判断は、みなさま自身が行ったのだから、その結果も、みなさま自身が追うべきである。
とりあえず、言わせていただこう。
夜が明けたら、言葉(ことのは)様が、ワタナベ夫人達を七面鳥焼きにして、大笑いするだろう。
10月08日NY為替市場の終値が、1$=81円93銭であり、9月16日に為替介入を決めた82円92銭の水準から見ても、ドル安円高ユーロ高GOLD高が進んでいて、為替介入は失敗したと判断してよい。
10月08日深夜から09日未明にかけての為替相場の動きをみていると、日銀が何度か覆面介入したが即座に戻すといった動きがみられたので、為替介入もほとんど効果がないといった事態で、文字通り、為すすべもなく、ただ見守るだけの簡単な仕事しかできないので、日本の金融当局は何もしないほうがましである。
週末のG8でも何ら合意も出なかったため、10月11日、日本市場が休んでいる間にも、1ドル80円割れという事態になってもおかしくない。
新聞やニュースをみていると、今回のドル安は、アメリカ中間選挙まで続くとして、11月には円高が止まるというミスリードをしているが、そんなことはない。
アメリカが衰退しているためにドル安が発生して、そのドルを日本が一生懸命支えている構図であるから、日本が先に倒れ、ついでアメリカも倒れるという順番になる。
アメリカが延命するために、公共事業(戦争)をおこしたが失敗して、本国に撤退している状況で、短期的にも長期的にもドル高に反転する要因は見当たらない。
日本は円高メリットを活かすために、産業構造を転換しなくてはならないが、今やっていることは、衰退する産業にモルヒネを与えているだけで、病気は治ることなく、体力もガタ落ちとなって、死ぬのをほんのちょっと延期するために、大金を投じているといったところである。
ドブに捨てる金があるなら、未来を造る新しい産業を興した方が、よほど前向きなのだが、リスクを負わない臆病者達は、何もできないし、何もしないで、ただじっとしているだけである。まるで北マリアナ諸島や沖縄で玉砕した人たちと同じである。
2010/10/11 橘みゆき 拝
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