米国下院が緊急経済安定化法案を可決
上院で修正法案を可決後、下院に回す
9月29日に米国下院で否決された緊急経済安定化法案は、上院で以下の修正を行い可決された後、再び下院で審議され、10月3日に可決しました。
【主な修正点】
(1) 金融機関からの不良資産を買い取りの枠組みは変更なし
⇒いくらで評価するのかが問題。住宅価格が再び上昇しない限り、損失は消滅しません。
(2) 銀行の破たんに備えた預金保険を2009年末までの時限措置として1人当たり10万ドルから25万ドルに拡充する ⇒回りまわってアメリカ国民の負担増となります。
(3) 10年間で約1100億ドルの減税を行う。 ⇒これもアメリカ国民の負担増です。
【ワシントン=矢田俊彦】 米下院は3日(日本時間4日未明)、米上院が1日に可決した緊急経済安定化法案(金融安定化法案)の修正法案を賛成263、反対171の賛成多数で可決した。 下院は9月29日の採決で否決したが、上院が預金者保護の充実などの修正を加えたため、今回は賛成が多数を占めた。ブッシュ大統領が署名して成立する。 最大7000億ドル(約74兆円)の公的資金で金融機関から不良資産を買い取り、金融安定化を図る政策がようやく動き出す。 法案の最大の狙いは、金融機関から不良資産を切り離して健全化させることにある。不良資産を買い取る見返りに、対象金融機関の株式取得権を政府が取得するなど国民負担の軽減策も盛り込んだ。巨額の報酬を得てきたウォール街に対する国民感情にも配慮し、経営者の報酬も制限する。
この修正法案は、簡単に言うと、当面の見た目をよくするためのマヤカシです。米国下院議員の皆さんは、この法案を可決した後、地元に戻って、下院議員選挙に突入します。選挙対策のための修正だったと言ってもよいでしょう。 この法案可決するまで、NYダウは前日よりも上がっていましたが、可決が決まったら急落して昨日よりも下がってしまいました。まあ、ウワサで買い上げて、ニュースで売るという投資家達の行動なのでしょう。
【ニューヨーク=山本正実】 米銀行4位のワコビアは3日、同5位のウェルズ・ファーゴと合併すると発表した。
最大手のシティグループに銀行部門を売却するとしていた合意を、撤回する。
事実上、ウェルズ・ファーゴによるワコビアの買収となり、買収規模は約151億ドル(約1兆6000億円)という。 ウェルズ・ファーゴは合併にあたり最大200億ドル増資し、公的支援は一切受けないとしている。 シティは声明で「ワコビアは独占交渉契約に反している」と強く反発しており、法的措置を検討している。 監督当局の米連邦準備制度理事会(FRB)と米財務省傘下の通貨監督局(OCC)は、預金者の動揺を抑えるために「ワコビアの預金者を含む債権者を保護する」との共同声明を発表した。ただ、声明の中で「シティの提案は審査済みだが、ウェルズ・ファーゴの提案はまだ審査していない」とも指摘している。ウェルズ・ファーゴとの合併が実現するかどうか、流動的な要素もある。 ワコビアは9月29日、経営不安回避に向け、米連邦預金保険公社(FDIC)の支援を受け、銀行事業をシティに21億ドル(約2200億円)で売却することで合意していた。ウェルズ・ファーゴによる「逆転劇」の背景には、政府の関与を嫌ったワコビアの意向が強いとの見方が出ている。
緊急経済安定化法案を可決後、NY市場の動きをチェックしていたのですが(BloombergのHP)、ダウ構成銘柄の中で、CITIGROUPの大幅下げが目立ちます。 次は、ワコビアに逃げられたシティに注目が移った模様です。シティも一時期だいぶ下がっていたのですが、しぶとく20ドル台まで値を戻していたのですが、そろそろ息切れしてきたようです。週明けのシティバンクの店舗に行列ができるかな?
シティの株価
10/04 05:12(日本時間) 18.350ドル(前日比)-4.150ドル,-18.444%、
OPEN:19.450、High:20.900、Low:17.700
52週高値:48.95(2007/10/11)、52週安値:12.85(2008/09/18)
※参考 10/03 NYダウ終値:10,325.48ドル(前日比-157.38ドル、-1.50%)
2008/10/04 橘みゆき 拝
※【関連コラム】
米下院が緊急経済金融安定化法案を否決 (2008/09/30)
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