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2008年9月26日 (金)

ドル資金調達に翻弄する国際市場

MMFが原本割れして残高急減

トリプルAの格付けを持つ債券ですら価格が大幅に下落する中、MMFが元本われとなる事態となり、アメリカの金融機関から一斉に引き出されました。一種の取り付けです。アメリカ政府による500億ドルの価格補償(損失補てん?)の方針が出されて、取り付けの動きは止まりましたが、要注意です。

[ニューヨーク 24日 ロイター] 米アイマネーネット社が24日発表したマネーファンド・リポートによると、大手MMFによる元本割れを背景に、マネー・マーケット・ファンド(MMF)資産は9月23日までの1週間に1205億ドルの資金流出となった。これは過去最大規模。  ただその大半は、政府による最大500億ドルのMMF保証措置が発表される以前の先週に起きたもので、今週22、23日の2日間は合計約195億ドルの資金流入となった。  課税のMMF資産は914億ドル減の2兆8390億ドル、非課税のMMF資産は290億ドル減の4864億ドル。 MMF「リザーブ・プライマリー・ファンド」は先週、リーマン・ブラザーズ・ホールディングス

の発行した証券への投資で損失を出し、ファンドの基準価格が1ドルを割り込んだことを明らかにした。米MMFが元本割れを起こしたのは14年ぶり。



支那はドル流出防止策を指示した

 アメリカは外国からマネーの流入がないと貧血状態となります。マネーは日本、欧州、支那、中東などから調達します。欧州は住宅バブル崩壊でNG。中東は石油価格が急落して一休み。となると、日本と支那からマネーをひっぱるしかありません。日本は、粛々とマネーを出していますが、支那は「ちょっとまった!」と言っています。もっとも支那も北京五輪後の不景気&不動産バブル崩壊をしていますので、国内からドルが大量に流出すると、支那経済そのものもガタガタとなってしまうという事情も大きな要因の1つです。

[北京 25日 ロイター] 香港の英字日刊紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは25日、中国の銀行監督当局が国内銀行に対し、金融危機のあおりで損失が出るのを回避するため、米国の金融機関に対する銀行間(インターバンク)貸し出しを停止するよう指示したと報じた。 同紙は複数の業界関係者の話として、中国銀行業監督管理委員会(銀監会)からの指示は米銀向けのあらゆる通貨での銀行間貸し出しに適用されるが、米国以外の国の銀行は対象になっていないと伝えている。 同紙は「今回の指示は、本土の大手金融機関の信用危機へのエクスポージャーが数十億ドル規模に上るとの報告を受け、中国政府が深刻化する米国の金融危機に対し、自己防衛に入ろうとする最初の動き」と解説している。


[上海 25日 ロイター] 中国の銀行トレーダーらによると、世界的な金融危機を背景に、同国の一部の銀行は銀行間(インターバンク)市場での外国銀行への貸し出しを削減している。 ただ、取引は継続しており、外銀は引き続き、営業可能な状態にあるという。 国内外の銀行トレーダーによると、米銀とそれ以外の一部の外銀は、市場での資金調達がより困難になっている。  3人のトレーダーが明らかにしたところでは、多くの国内銀行がリスクに対する不透明感を理由に、米銀への人民元、およびそれ以外の通貨建てでの新規貸し出しを一時的に停止した。 米銀上海支店のディーラーは「今週に入り、中国の銀行からの資金借り入れが困難になっている」と述べた。 ただ、複数の関係者によれば、米金融機関が資金へのアクセスを完全に絶たれたわけではない。 シティグループの中国部門は「通常通りに営業している」とし、中国国内での預貸率は法で定められた最高水準の75%を「大きく下回っている」と述べた。

 日本銀行は24日、金融機関同士で資金を貸し借りする短期金融市場に300億ドル(約3兆2000億円)のドル資金を供給するため、入札などの手続きを行った。25日から、1か月後に返済する約束で金融機関に貸し付ける。  日米欧の6中央銀行による協調策に基づく措置で、日銀によるドル資金の供給は初めてだ。米証券大手リーマン・ブラザーズの破綻(はたん)などに伴い、外資系金融機関を中心にドルの調達が困難な状況が続いていることに対応する。  資金の貸借を仲介しているセントラル短資によると、外資系金融機関が短期金融市場でドルを借りる場合の金利は、年4%程度に高止まりしている。指標となるロンドン銀行間取引金利を1%近く上回る水準だ。日銀は11月まで計5回、総額1100億ドル(約11兆6600億円)を供給して外資系金融機関などの資金調達を支援する方針だ。  一方、日銀は24日、短期金融市場に1兆5000億円を即日供給した。円の即日供給は、「リーマン・ショック」直後の16日以降、6営業日連続で、総額14兆円に達した。  外資系金融機関が資金を取りにくい状況は円でも同様で、国内金融機関より0・4%近く高い年0・55%前後での円資金調達を強いられている。



香港で取り付け騒ぎ発生

 地場最大手の東亜銀行(BEA)で24日、市民の取り付け騒ぎが起きた。米国発の金融危機で財務危機に陥っているとのうわさが飛び交ったためで、同行の域内各支店では同日午後、預金者による長蛇の列ができた。ただし、同行、香港金融管理局(HKMA)が共にうわさを全面否定、冷静な対応を取るよう呼びかけた。 ノースポイントのキングスロード沿いの支店では午後5時時点で、支店内に人があふれ、店舗前の歩道には長蛇の列ができた。騒動に発展しないよう警官2人が店舗前に立ち、事態を見守った。セントラルの支店でも預金者が詰めかけ、報道陣などが駆けつける事態となっていた。 取り付け騒ぎの発端は、23日午後。携帯電話のショートメッセージ(SMS)で、「米証券大手リーマン・ブラザーズが突然死し、東亜銀行も危機に陥っている」との情報が広がった。東亜銀は同日夜にはHKMAと警察に通報した。 HKMAの任志剛(ジョセフ・ヤム)総裁は24日夕、東亜銀行の自己資本比率は14%以上あり、キャッシュフローも十分として、「うわさはまったく根拠がない」と全面否定。「仮に東亜銀が必要とすれば、当局として全力で支援する」と踏み込み、火消しに努めた。市民に対しても「米国の金融危機に取り乱してはいけない。冷静さを保ってほしい」と語った。 東亜銀も声明を発表し、「うわさは事実無根」と強調。リーマン向けの融資額は4億2,280万HKドル(約57億円)、米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)向けは4,990万HKドルであることを明らかにした。同行の6月末時点の総資産は3,966億HKドル。 同行は市民の動揺を抑えるため、同日は支店の営業時間を30分延長した。<香港>


【香港24日時事】 香港で24日、地場銀行最大手の東亜銀行が資金難に陥ったといううわさが流れて同行の株価が急落し、預金の取り付け騒ぎが起きた。 米証券大手リーマン・ブラザーズの経営破綻(はたん)など米金融危機に関連して、同行が大きな損失を被ったのではないかとのうわさが広がったためとみられる。 東亜銀行は緊急記者会見を開いて、うわさを否定。香港金融管理局(HKMA)の任志剛総裁も記者団に「うわさには全く根拠がない」と述べ、預金者に冷静な対応を呼び掛けた。 同行の株価はこの日、6.8%下落した。香港中心部の湾仔にある支店に約200人が押し掛けるなど、各支店で預金者の長蛇の列ができた。

アメリカ、イギリスに続いて、香港でも銀行取り付け騒ぎが発生しました。預金者が抱いている不安が大きくなっているからなのですが、日本は対岸の火事というわけにもいきません。マネーの出所となっている日本が最終的には最も影響を受けるのは避けられませんので、いずれ日本の銀行も取りけ騒ぎを起こすと思っていたほうがよいでしょう。政府やマスコミの言うことよりも、歴史に学び、自分が信じることを行動すべし!

橘みゆき 拝  2008/09/26

香港の東亜銀行で取り付け騒ぎ発生 2008/09/25に連山へ投稿したコラム

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コメント

■ポスト五輪の中国:違法資金集めの被害者ら、抗議活動を継続=中国湖南省―政治と経済の分離をしなければ中国は滅亡する!!

こんにちは。湖南省で抗議活動が続いています。今後、中国中央政府がきちんとした「政治と経済」の分離策を打ち出さない限り、今後のこの種の抗議や暴動はうなぎのぼりに増えていくものと考えられます。暴動が増え続けていきつく先は、中国の滅亡以外にないと思います。詳細は是非私のブログをご覧になってください。

投稿: yutakarlson | 2008年9月26日 (金) 10:40

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出典:【対談】 日本の若者に未来はあるか(永井俊哉 vs峯山政宏) 5. 日本は覇権国家になることができるか 以上、私は、覇権国家の盛衰を、三つの法則で説明してきたが、基本的な考えは「先端産業で主導権を握った国が覇権を握る」という第一法則で尽きている。そして、この法則に基づいて、中国が2020年までに覇権国家になるということはまずないと判断できる。 (中略) 国内で、新技術の開発に成功したら、それを用いて、世界のマーケットでビジネスを展開すればよい。世界は、今、食料・エネルギー価格の高騰と環境悪化... [続きを読む]

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