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2008年9月16日 (火)

この世は平家物語の如し

アメリカの金融システムが崩壊寸前

日本は敬老の日でお休みの 2008年09月15日。お月見でもしようかという気分を吹き飛ばす出来事がアメリカでいくつかありました。

(1) 米証券大手リーマンが経営破綻=巨額損失引き金、破産法申請へ-救済協議が決裂 (時事通信)
(2) リーマン日本法人資産に国内保有命令、破綻受け金融庁 (読売新聞)
(3) AIG、FRBに異例の支援要請=経営難で「4兆円必要」の報道も (時事通信)
(4) バンカメ、メリル買収 リーマンとの連鎖破綻を回避 (産経新聞)
(5) 「流血の日曜日」と報道=金融危機で米メディア (時事通信)
(6) 大手金融機関が破たんする可能性=FRB前議長 (ロイター)

アジア市場、欧州市場は大きく値段を下げ、一時104円台半ばまで円高ドル安が進み、原油安GOLD高となりました。NY市場が開いてからは、NYダウが一時300ドル安となる一方、シカゴの日経先物CME225も一時600円以上下げました。
いつもですと、株価が急落する時は、資金繰りをつけるためにGOLDが売られて安くなるのですが、今日はGOLD価格が急上昇しています。そこにマネーが逃げる力の大きさが見られます。

 日経225先物(CME) 、 Bloomberg.com World Indexes
 (アクセスが集中するため、なかなか表示しない場合があります)

なんだか、10年位前のバブル崩壊していく過程を10倍くらい速いスピードで繰り返し見ている光景が続いています。リーマンは三洋證券、メルリリンチは山一證券、AIGは東邦生命が破たんした光景に似ています。日本の場合、格付け会社が格下げをしたり、飛ばしが発覚して資金繰りができなくなって破たんしたのですが、こちらは事情が異なるようです。一応、サブプライム問題をきっかけに大損失を出して、株価が下がったからなのですが、時価評価をしている関係で、かつての日本みたい損失隠ししにくい分、事態の進展が急速に進んでいます。アメリカの金融システムが危機を迎えるたびに、絆創膏で緊急対処をして、問題を先送りしてきましたが、そろそろタイムアップとなりそうです。

金融機関の破たんといえば、日本でも消費者金融の三和ファイナンスが破産したという記事がありましたね。

 消費者金融中堅「三和ファイナンス」(東京)から法定金利を超える違法な返済を迫られ、過払い状態になっている全国の多重債務者ら598人が12日、「過払い金が回収できない」として、同社の破産を東京地裁に申し立てた。  申し立て側弁護団によると、全国展開している消費者金融に対し、多重債務者が破産を申し立てるのは異例という。 申し立てたのは、同社から借り入れし、利息制限法の上限(年15から20%)を超える違法な金利で返済に応じた人たち。弁護団によると、過払い金の総額は計約3億2000万円に上るが、今年2月ごろから、同社は賠償を命じる判決や裁判上の和解も無視して、支払いに応じていないという。



とかくこの世は平家物語の如し

平家物語の冒頭より

祇園精舎の鐘の声
諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色
盛者必衰の理(ことわり)をあらわす
おごれる人も久しからず
ただ春の世の夢のごとし
たけき者も遂には滅びぬ
ひとえに風の前の塵に同じ

リーマン、メルリリンチ、ゴールドマン・サックス、AIG、シティ、HSBC、UBSなど、外資系金融機関とかハゲタカとか言われながら日本で散々荒稼ぎをして、やりたい放題やってきたのですが、自国の住宅バブルが崩壊が進むに従って、急速に業績を悪化しました。彼らの資金繰りをつけるため、当初、オイルマネーや支那のマネーが注入されましたが、それも消え去って、後には紙屑となった債権の山と拝金主義者達の屍が残されました。
 今晩のような金融危機が発生した際、世界中のマネーは臆病ですから、安全なところはどこだと逃げ回ります。その結果が、日本円だったり、GOLDだったり、米国債だったりします。日本はダメなのですが、世界はもっとダメ(笑 なわけです。

そういえば、シティやUBS、HSBCとか、少し前にだいぶ危ないというウワサがありましたが、大丈夫な水準になったという話も聞きませんので、次はシティあたりになるのでしょうか。現在、アメリカを直撃している金融システム不安は、住宅価格がV字型に反転しない限り、時と共に悪化していきます。資本主義はモラルや節度を失い、拝金主義となり、儲かればいいんだとなり、欲望まるだし主義に変化してしまい、世界中からマネーを収奪してきたのですが、どこからも奪えなくなり自滅の道を歩んでいます。

これからどうなる

現在の金融システムが崩壊すると、非常灯としてのGOLDが輝きを増しますが、とても国際金融取引を支えるほど量がありません。現在のマネーが紙屑となってしまうのなら、別の信用システムを構築するしかないのですが、さすがに物々交換まで後退することはないでしょう。アルゼンチンでの金融危機でみられたような、地域単位の顔見知りの人達による信用創造が行われる、地域通貨が出てくる局面になるのではないでしょうか。

橘みゆき 拝  2008/09/16

【参考HP】
 日経225先物(CME) 、 Bloomberg.com World Indexes
 地域通貨の例:大東島(1)ご紹介

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